イギリス湖水地方観光のハブ、ウィンダミアは気軽に楽しめるウォーキングコースも豊富。 グーグルマップでは見つけられないお勧めのフットパスのコースを2つ紹介します。

Lake Windermere Place for Walkers

イギリスで最も美しい風景と言われる湖水地方。イギリス最大の国立公園がある湖水地方には観光の拠点になる街がいくつもありますが、湖水地方に向かう電車が到着する終点の駅ウィンダミアには、他の街に向かうバスのハブもあるので湖水地方に来る観光客が必ず訪れる街。素敵な庭園のある高級ホテルや心のこもったサービスが楽しめる小さなB&Bなど多くの宿泊施設が駅の近くにたくさんあります。
また湖水地方にはお金持ちの別荘地も多く、イギリスの裕福な方のリタイアメントの後に住む街としても有名なところですので、ロンドンでも十分人気店になりそうなレベルの高いレストランやちょっと変わったパブなども豊富。ウィンダミア駅から数分歩けばそういったレストランやパブの並ぶ街の中心部です。
そんな街の中心部から一歩外に出ただけで自然が楽しめるコースが豊富にあるのがこの街の楽しさです。高級住宅地の脇を抜け、林や山、川沿いや湖沿いにウォーキングやハイキング、トレイルランニングを楽しめるコースがいくつもあります。

ウィンダミアは湖水地方に観光に来る人は必ず通る街でしょう。とても落ち着いた感じの小さな街ですが、レベルの高いレストランが何軒もあって最初行ったときはびっくりしました。


ここではその中でも街中から気軽に歩ける、グーグルマップでは見つけられないお勧めのコースを2つ紹介します。ほんの1時間前後のウォーキングで街から住宅地、野山へと変わる景色の変化を楽しめるフットパスのコースです。

Leaflet | © OpenStreetMap contributors

ウィンダミアの街から湖岸を巡る朝のウォーキングに最高のコース

ウォーキングコース概要

1時間~1時間半で歩けるお手軽コース
ウィンダミアの街の中心部からスタートする周回ルート
全長4.7キロ
高低差65メートル

街の中心部からほんの1時間ちょっとで素敵な邸宅地、鳥の鳴き声で一杯の林、きれいな水が流れる川や静かに雲を映し出す湖というイギリス湖水地方散歩の楽しさを全て経験できるウォーキングコースです。
ウィンダミアのホテルは朝ごはんが8時半ごろからスタートというところが多く、特に多くのB&Bは朝食はのんびりとした開始時間。ところが夏のイギリスは朝5時にはすっかり明るくなっていますし、日本からイギリスに行った人は時差の関係で朝早く目が覚めてしまう事が多いので、朝食の前の散歩はお勧めでです。ウィンダミアに泊まった方はぜひこのコースをお楽しみください。

地図の右上のマークをスマホでタップすると、グーグルマップの地図の上でウォーキングコースのルートや自分の居る場所が見えるので、実際に現地に行ったときも迷わずコースに沿って歩けますよ。普通にグーグルマップ開いてもこのコースは出てきませんが、ブログのページから開くコースは現れます。(業務用のパソコンやスマホの場合、設定によっては地図が見えない事もありますのでご注意ください。)

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コースの写真

① ウィンダミアの街の中心部。 素敵なレストランやパブが集まる一体です。この街中からウォーキングをスタートします。
①素敵なレストランやちょっとお洒落なパブが集まるウィンダミアの街の中心部。日中は人が大勢集まる場所ですが、早朝はまだそれほど人は居ません。この街の中心部からウォーキングをスタートします。
② Private No Through Road (私道。この先行き止まり)と書いてあるのでちょっと悩みますが、ここがフットパスの入り口。 車は通れませんが、歩行者はここを歩いて抜けるのは構いません。 
② Private No Through Road (私道。この先行き止まり)と書いてあるのでこの道に入っていいのかちょっと悩みますがここがフットパスの入り口。車は通れませんが、歩行者はここを歩いて抜けられます。 
③ フットパスを入ってすぐの、素敵な庭のある邸宅。
低い塀越しに、広々とした庭を見る事が出来ます。
イギリスの庭は、冬でも青々した芝が見事です。
③ フットパスを入ると左右には豪華な邸宅が並びます。こちらは素敵な庭のあるお宅。低い塀越しに、広々とした庭を見る事が出来ます。湖水地方は雨が多く降るので冬でも青々とした芝生がとてもきれいです。
④ こちらもフットパス沿いの素敵な邸宅。
この様な感じのお宅が何軒も並んでいます。
④ こちらもフットパス沿いの素敵な邸宅。この様な感じのお宅が何軒も並んでいます。
⑤ フットパスを歩いていくと、どう考えても個人の家の門にしか見えないところにたどり着きます。 でも門のところにある黄色い矢印がフットパスの歩く方向を指すサインなので、そのまま門を入って中を抜けていきます。
⑤ フットパスを歩いていくと、どう考えても個人の家の門にしか見えないところにたどり着きます。イギリスのフットパスは、この様に個人の敷地の中を通る事も良くあります。入って良いのかちょっと悩むところですが、そこで探すのがフットパスの目印。こちらでは門のところにある黄色い矢印がありますが、それがフットパスの目印。まっすぐ進む様示したサインがありますので、その矢印に沿ってまっすぐ門を入って中を抜けていきます。
個人の家の壁につけられたフットパスのサイン。 指の指し示す方向に歩いていきます。
このフットパスのサインは個人の家の壁につけられたもの。個人のお宅の敷地に入った後は、このサインに従って指の指し示す方向に歩いていきます。
⑥ 家の脇を抜けると、今度は石垣に挟まれた狭い道。
⑥ 家の脇を抜けると、今度は石垣の間を抜ける幅1メートルほどの狭い下り道。秘密の抜け道を歩くようなちょっとした冒険感覚を味わえます。
⑦ 石垣の間をしばらく歩くと、とても広い庭のある邸宅の脇を通ります。
芝生がきれいに刈り込まれています。
⑦ 石垣の間をしばらく歩くと、とても広い庭のある邸宅の脇を通ります。こちらのお宅も大きな庭の芝生がきれいに刈り込まれています。
⑧ 次のフットパスも、なかなか見つけにくい狭い入り口。
⑧ 次のフットパスの入り口も、大きな道から入るなかなか見つけにくい狭い入り口。矢印を信じて狭い道に入っていきます。
⑨ 今度は生垣に挟まれた狭い砂利道をしばらく下ります。
⑨ 両側高い生垣に囲まれた幅1メートルくらいの狭い砂利道。頭の上まである生垣なので左右に何があるのかを分からないまましばらく道を下ります。
⑩ その先は、左は林、右には大きな邸宅が並ぶ道。
⑩ 狭い砂利道を抜けると今度はちょっと広々とした道。左には林、右には大きな邸宅が並ぶ整備された道を下っていきます。

⑪ 林からは鳥の鳴き声が聞こえてきます。

⑪ 林からは鳥の鳴き声が聞こえてきます。

これもフットパスの標識。 3つある黄色い矢印が、ここから3つの方向にフットパスが伸びていく事を示しています。

これもフットパスの標識。この標識には3つの黄色い矢印があります。この様に矢印がいくつもあると次にどちらに進んで良いのか悩むところ。矢印の先の場所の名前が書いてあれば何とかなりますが(それでも地名を全部知っているわけでは無いのでちょっと難しいですが)、大半のフットパスは矢印だけで地名が書いていない事が多いので、間違えたコースを進んで迷ってしまう事がよくあります。
矢印の一つの方向に歩いていくと、次のフットパスの入り口が見つかります。
矢印の一つの方向に歩いていくと、次のフットパスの入り口が見つかります。フットパスの入り口はこの様にドアを開いて入っていくところが良くあります。
⑯ そこはきれいな水が流れる林の中の川。街が近くにあるとはとても思えない光景です。
⑯ ドアを開けて中に入るとそこは清らかな水が流れる林の中の川。鳥の鳴き声と川の流れる音しか聞こえてきません。街が近くにあるとはとても思えない光景です。
川の脇の道を歩くと、湖沿いに出ます。
川の脇の道を降りていくと、その先はウィンダミア湖です。
⑬ ウィンダミア湖畔のパノラマ写真。ウィンダミアの街からの朝の散歩には最高の場所です。
写真をクリックすると大きくなりますので、ウィンダミア湖の朝の風景をお楽しみください。
⑬ 川のせせらぎと鳥の鳴き声に囲まれた、鏡の様な湖面が印象的です。
⑬ 川のせせらぎと鳥の鳴き声に囲まれた、鏡の様な湖面が印象的です。
⑭ 湖の脇の道をしばらく歩いていきます。
⑭ 湖の脇の道をしばらく歩いていきます。早朝でもこの湖沿いの道は犬と散歩する人やジョギングをする人すれ違います。
⑮ ウィンダミア湖に浮かぶヨット。
静かな湖畔はヨット遊びには最適。
⑮ ウィンダミア湖に浮かぶヨット。静かな湖畔はヨット遊びには最適。
冬が終わると、あちらこちらで水仙が咲き始めます。
冬が終わると、あちらこちらで水仙が咲き始めます。
フットパスの黄色い矢印にしたがって、湖畔を離れ牧草地を通り抜けます。
フットパスの黄色い矢印にしたがって、湖畔を離れ木の門を開けて牧草地を通り抜けます。 
⑯ 雨上がりの牧草地は、ぬかるみに足を取られ歩きにくい事が多いので注意が必要。
⑯ 見た目歩きやすそうな道ですが、雨上がりの牧草地はぬかるみに足を取られ歩きにくい事が多いので注意が必要。この日もずぶずぶと足がはまってしまうところが何か所もあったので、足元を注意して歩きます。
牧草地を抜け、一般道をしばらく歩きます。 日中は車の通りが多い道ですが、早朝は静か。
牧草地を抜け一般道をしばらく歩きます。日中は車の通りが多い道ですが、早朝はほとんど車も通らず静かな道。歩道が整備されているので、日中の車の多い時でも安心して歩けます。
⑰ 2019年に再オープンした蒸気船博物館です。
真新しい建物。
⑰ しばらく歩くと蒸気船博物館の脇を通ります。木製の建物に大きなガラスのある素敵な建物です。
⑱ 林に向かって歩く静かな道の左右には大きな邸宅が。 家の入り口が見えない長いスロープ。
⑱ 車の走る広い道から山の方に入る狭い道を上ると林の中に大きな邸宅が並ぶ一体を通ります。家の入り口が見えない長いスロープのある門の前を進んでいきますが、一体中はどうなっているのだろう、、、と想像しながら歩いていくのも楽しいです。

⑲ 邸宅の脇を抜けると、静かな林の中に。
⑲ 邸宅の脇を抜け静かな林の中を抜けていきます。散歩する人、ジョギングする人とすれ違うと、みな笑顔で挨拶してくれるのもイギリスのウォーキングの楽しみです。

林を抜けると、牧草地の中に大きな家が見え始めます。

林を抜けると羊が静かに草を食べる牧草地の先に大きな家が見え始めます。
⑳ 街中に近づいていくと、また素敵な庭のある邸宅が並ぶ一体を抜けていきます。
⑳ 街中に近づいていくと、また素敵な庭のある豪華な邸宅が並ぶ一体を抜けていきます。整備された庭が見事です。
㉑ こちらの庭には水仙が咲き始めています。
㉑ こちらの庭には水仙が咲き始めています。きっと5月にはいろいろな種類の花でいっぱいになっているのでしょう。

空から見たウォーキングコースの風景もお楽しみください。

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私が一番最初にウィンダミアに遊びに行ったときには、近くにこんなに良いコースがあることには気づきませんでした。このコースはCity & Trail Walkerのだいご味が全てが詰まっている、絶対のお勧めコースです。

ウィンダミアの駅すぐ裏、簡単に楽しめる山登りハイキングコース

ウォーキングコース概要

1時間弱で歩けるお手軽ハイキングコース
ウィンダミア駅からスタートする周回ルート
全長3.7キロ
高低差100メートル

ウィンダミア駅のすぐ裏にある山を登るハイキングコースです。山頂までは30分もかからずに到着する楽なハイキングコースですが、山頂から眺める景色は絶景。羊のすぐ脇を歩く牧草地、川の流れる静かな川、鳥の声が聞こえる林の中、落ち着いた邸宅の脇といういろいろと変わる風景の中を楽しめるコースです。ゆったりと山歩きを楽しむ老夫婦や山野を走り抜けるトレイルランニングの若者がすれ違う、気軽にハイキングやウォーキングを楽しみたい人だけで無く、ちょっと足を延ばして長距離のトレイルランニングを楽しむ事も出来る、いろいろなコースが選べる場所。
山頂を往復するだけだったらウィンダミア駅から40-50分で往復出来るので、ウィンダミア駅での電車やバスの待ち時間で楽しむ事も出来ます。山頂に上った後に駅とは逆の牧草地の方に降りると、牧草地を抜けるコースや林の中を抜けるコースなどいろいろなコース選択が出来ますが、ここでは私が歩いた牧草地に降りて林の方に向かったウォーキングコースを紹介します。

上の地図の右上のマークをスマートフォンでタップすると、グーグルマップのアプリが開きます。グーグルマップの地図の上でウォーキングコースと自分の居る場所が見えますので、実際に現地に行ったときも迷わずコースに沿って歩けます。(業務用のパソコンやスマホの場合、設定によっては地図が見えない事もありますのでご注意ください。)
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コースの写真

湖水地方に向かう電車の終着駅、ウィンダミア。単線の電車が到着するホームに居ると、よく線路の脇を駆け抜けていくウサギを見かけます。
ウィンダミア駅からウォーキングはスタート
駅前にはタクシーやバスの乗り場があります。
1.駅を出てすぐ目の前にある石造りの建物が素敵なウィンダミアホテル。山を登るフットパスの入り口はこのウィンダミアホテルのすぐ脇です。
2. 山頂のオレストヘッドに向かうフットパスの入り口。小さなフットパスの矢印を見慣れているので、逆にこういう大きいサインがあることには最初気づきませんでした。   
3. 山頂を目指す道の途中にも素敵な邸宅が並んでいます。
4. 山をちょっと上ったところにある見晴らしの良さそうなお宅。
5. 山に登るルートはいくつかありますが、今回はこのくねくねの道を登ってきました。
6 . 道の途中に突然現れる木製のオブジェ。湖水地方の山林を歩いていると時々こういうオブジェに出会います。
7. 山頂目指してまっすぐ登る階段。なだらかに迂回するルートもありますが、ここではまっすぐ登っていきます。
8. 山頂の手前にある入り口。この先の階段を登ればもう山頂です。
9. 山頂から眺めるウィンダミア湖。遠くの山々も良く見える絶景です。
画面をクリックしてパノラマ写真をお楽しみください。
10. 山頂から駅とは逆の方向に降りていくと、そこは広大な牧草地。羊があちこちで草を食んでいます。
11. このコースを歩いているとトレイルランニングをやる若者とよくすれ違います。
12. このルートではあちこちで2方向・3方向にコースが分かれていきます。左のコースに行くには木の扉を抜け、右のコースに行くには塀に作られた階段を乗り越えて進みます。イギリスのフットパスでは、羊が囲いから出ないようにこういう工夫が施されています。
13 . 少し歩いた先でも又コースが3方向に分かれます。いろいろなコースを楽しめるのは良いのですが、ルート間違えると思ったより遠くにまで行く羽目に陥るので注意。
14. 下を小川が流れる斜面を横に抜けて林を目指して歩いて行きます。 
15. ナショナルトラストが管理している静かな林の中を抜けます。ナショナルトラストはイギリスで100年以上も前に始まった自然環境や歴史的建造物を後世に残そうと管理保全する市民活動。こういうところにイギリスの良さを感じます。
16. 幅1メートルくらいの塀沿いの道を歩けば駅はもうすぐそこ。
17. 苔むした石壁がきれいです。
ゴール地点の駅の脇にあるスーパーマーケット。Boothはちょっと高級なイメージのあるスーパーですが、ウィンダミア駅の脇のこの店はとても広く、日曜日も営業しているので便利です。

左の動画をクリックして、空から見たウォーキングコースをお楽しみください.

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私が最初にウィンダミアに行ったときは、ガイドブックに書いてあった山頂まで行ってそのまま駅に戻っ来るコースを歩いただけでしたが、山頂から駅とは逆の方向に行くと牧草地や林の中を歩くとても気持ちいいコースがあるので、時間があればちょっと足を伸ばす事をお勧めします。フットパスを見る事が出来るOS Mapsを使えば、色々なコースが見つかる一帯です。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。ウィンダミアのウォーキングコースはいかがでしたか?湖水地方には1年暮らしていましたので、この一帯に関してはかなり詳しくなりました。湖水地方に関して何か知りたい事があればご連絡ください。